おすすめ本を料理のフルコースに見立てて選ぶ「本のフルコース」。
選者のお好きなテーマで「前菜/スープ/魚料理/肉料理/デザート」の5冊をご紹介!

第544回 BOOKニュース 2022年春編

【NEWS01】
【好評受付中!定員15名】
5月21日 俊カフェで写真絵本『さくららら』の著者コンビ
小寺卓矢さん・升井純子さんトーク&ワークショップを開催!

「わたしが咲く日は、わたしが決める」

さくららら
升井純子 文・小寺卓矢 写真  アリス館
北国にある桜の木は、今年もつぼみをつけ、ふくらませ、じっくり開花の準備をする。自分の咲く日は自分で決める、さくらちゃん。それをまわりが温かく見守ります。北海道の幌加内町朱鞠内(しゅまりない)に実在するチシマザクラを主人公にした写真絵本。

2021年3月に出版された写真絵本『さくららら』(アリス館)は、北国の桜を主人公にした物語。

桜前線の"トリ"を務める北海道の桜が「ようやく開花した」と記述する新聞記事を見て、札幌在住の児童文学作家・升井純子さんが

「…"ようやく"? "ようやく"ってなんだ?って思ったんです」

という小さな疑問から生まれた7年越しのプロジェクトだ。
そのときに升井さんの頭に浮かんだフレーズが、冒頭の「わたしが咲く日は、わたしが決める」。
この世界観を自身にとって初めての写真絵本で表現したいというアイデアも固まり、本棚にあったお気に入りの写真集の著者、芽室町在住の写真家・小寺卓矢さんに依頼した。

…ここから先の二人の長い歳月は、ぜひ下記のリンクからご覧いただきたい。

第510回 新刊紹介 写真絵本『さくららら』

www.syoten-navi.com

そして月日はめぐり、北海道に再び春がやってきた。
5月21日、札幌市中央区の谷川俊太郎さん公認ブックカフェ「俊カフェ」で升井さん・小寺さんのクロストーク&ワークショップが開催される。

当日の内容は、

  • 『さくららら』のスライド上映読み聞かせ
  • 制作秘話トーク?一冊の写真絵本ができるまで
    絵本に使われた写真や惜しくも採用されなかった「ボツ写真」を
    見ながら制作苦労ばなしなども!
  • 著作に込めた思い~文と写真それぞれに
  • ミニワークショップ
    ことばと写真を使って、簡単・即席の「創作」にチャレンジ!

『さくららら』制作が初顔合わせだったとは思えないお二人の息ピッタリのトークを楽しめる。

升井純子・小寺卓矢『さくららら』トーク&ワークショップ
会場 俊カフェ
札幌市中央区南3条西7丁目4 Kaku imagination 2F
料金 3,000円(1ドリンク付き)
定員 15名
問い合わせ 俊カフェ 電話011-211-0204

俊カフェ - ホーム

www.facebook.com

【NEWS02】
千歳在住の児童文学作家、栗沢まりさんの2作目に注目!
それぞれの"正論"を考えさせる『あの子のことは、なにも知らない』

実は読みかけの本だが、「紹介しなくては!」とはやる気持ちで第一報をお届けする。
千歳在住の児童文学作家・栗沢まりさんの最新刊『あの子のことは、なにも知らない』が3月16日に発売された。

あの子のことは、なにも知らない

あの子のことは、なにも知らない
作 栗沢まり・絵 中田いくみ  ポプラ社
貧困家庭に生きる中学3年生を描いたデビュー作『15歳、ぬけがら』で高い評価を受けた栗沢まりが、再び15歳を描いた2作目。今度のテーマは「他者理解」。卒業まであと2週間。「完璧主義の委員長」美咲は卒業祝賀会のためにクラスメートを鼓舞して、ひた走るが…。

「大人になってから物語を書き始めた」という栗沢さん。書き上げたものを誰かに見てもらおうと千歳市立図書館の童話講座に通い、その時の講師が『さくららら』の著者、升井純子さんだった。

第362回 児童文学作家 栗沢まりさん

www.syoten-navi.com

以来「人間を描くこと」を心に刻み、かつて中学校の国語教諭だった経験から「魅力的な年齢である」15歳の心の機微をすくい上げていく。

正義感が強く、先生からも一目置かれる委員長の美咲、
決して目立つタイプではないが観察力がある哲太、
なんでもあけすけに口に出す、ノリ重視の空、
どの学年にも一人はいるであろう文武両道の祐志郎、
誰とも目を合わせない「渡和(わたかず)」こと渡辺和也…。

読みながら美咲が信じる正義感が息苦しくなり、思わず本を閉じることもしばしばだが、その"正論"に対して自分だったらどう答えるかを考え始めると、もう少し時間をかけて読みたいという気持ちも湧いてくる。
春から新しい環境に身を置き、それぞれの正論に戸惑う人も少なくないのではないか。後日改めて著者インタビューをお届けしたい。

【NEWS03】
大人が一部買うと、こどもに無料で届く
「庭しんぶん」56号の特集は「ウクライナとロシア」

おもちゃと絵本の専門店「ろばのこ」が発行していたお便りを藤田進さんが引き継ぎ、デザイナーの佐々木信さんと二人で発行を続けている「庭しんぶん」。
最新号は「自給自足」だった特集を急きょ、「ウクライナとロシア」に差し替えた。一部110円の庭しんぶんを大人が購入すると、こどもに無料で届けられる仕組みがいい。

詳細は下記のサイトまで。

庭しんぶん niiiwa

niiiwa.store

庭しんぶんは、地球や社会をどのようにこどもと分かち合うかを模索しながら、毎月発行しています。この地球上の4人に1人はこどもです。私たちは、庭ビルの周りで起こっていること、起こって欲しいこと、そして新しい発見や気づきを、身近なこどもたちに向けて伝えたいと考えています。私たちの社会にはこどもが必要です。好奇心と探究心の塊のような彼らが、この世界でドキドキ、ハラハラしながら、毎日を楽しめること。それが、庭しんぶんの願いです。

(公式サイトより)

【NEWS04】
好評発売中!リトルプレス「本のフルコース」最新情報
個人通販をメインに札幌市内のブックカフェや古書店の店頭でも

北海道書店ナビから生まれたリトルプレス「本のフルコース」が2022年3月末に完成した。
本書のために新たに取材した札幌弘栄堂書店パセオ西店の石川幸店長と人形作家・高山美香さんのフルコース、北海道書店ナビライターの佐藤優子が選ぶおすすめバックナンバーが掲載されている。

本のフルコース  選書はひとを映す鏡

本のフルコース 選書はひとを映す鏡
佐藤優子
文庫サイズで全64ページフルカラー。本体価格1000円+税。
購入や取り扱いに関心がある方は下記の著者までご連絡を。


y.s.eliot@gmail.com

本書は著者の自費出版のため、販売方法は個人通販がメイン(申し込みは上記に記載)。過去の書店ナビを通じて知り合った店舗でも取り扱ってもらっている。

【4月11日時点での販売店】札駅付近の書店でも後日販売開始!

4月13日21:30からは「谷川俊太郎さん公認「俊カフェ」クラハ版・雑談ルーム」で、俊カフェオーナーの古川奈央さん、ラボラトリー・ハコ店主の山田真奈美さんと佐藤が「選書」をテーマに語りあう。
タイミングが合う方はお時間になりましたら、ぜひ下記へ遊びにいらしてください!

谷川俊太郎さん公認「俊カフェ」クラハ版・雑談ルーム - 谷川俊太郎さん公認「俊カフェ」のクラハ版 - Clubhouse

www.clubhouse.com

《リトルプレス「本のフルコース」目次や中身を一部公開!》

本のフルコース  選書はひとを映す鏡1

本のフルコース  選書はひとを映す鏡2

本のフルコース  選書はひとを映す鏡3

本のフルコース  選書はひとを映す鏡4

本のフルコース  選書はひとを映す鏡5

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