おすすめ本を料理のフルコースに見立てて選ぶ「本のフルコース」。
選者のお好きなテーマで「前菜/スープ/魚料理/肉料理/デザート」の5冊をご紹介!

第545回 「Seesaw Books」開店半年イベントレポート

Seesaw Booksオーナー神輝哉さん、クラファン仕掛け人のさのかずやさん、開店半年イベントを企画した「ブックブックこんにちは」ディレクターの竹田風子さん。

左からSeesaw Booksオーナー神輝哉さん、クラファン仕掛け人のさのかずやさん、開店半年イベントを企画した「ブックブックこんにちは」ディレクターの竹田風子さん。

[イベントレポート]
札幌・北18条の「Seesaw Books」開店半年イベントレポート
ポッドキャスト「ブックブックこんにちは」初の公開収録も

[2022.4.18]

目標額5倍近くのクラファンを達成し2021年10月オープン!

2021年10月30日にオープンした札幌市北区北18条西4丁目の新刊書店「Seesaw Books」が、2022年4月9日に開店半年イベントを開催した。

「Seesaw Books」オーナーは、ゲストハウス「UNTAPPED HOSTEL」(アンタップトホステル)代表の神輝哉さん。
コロナ禍の中、2020年5月から空き部屋を活用して生活困窮者を受け入れるシェルター事業に取り組み、2021年8月には「UNTAPPED HOSTEL」別館の一階を新刊書店に、2階をシェルターにするためのクラウドファンディング・プロジェクト[札幌に、カルチャーと公共の境界線を溶かす「書店+シェルター」をつくりたい!]に挑戦。

目標額の150万円を開始1日で達成し、最後はその5倍に近い732万円4925円の支援金が集まった。この驚異的な達成率を「皆に慕われている神さんの人望があればこそ」と評価する声も少なくない。
当時の話や開店時の様子はぜひ、こちらの記事をご覧いただきたい。

第530回 UNTAPPED HOSTELが作る新刊書店「Seesaw Books

www.syoten-navi.com

第533回 新刊書店「Seesaw Books」オープン!

www.syoten-navi.com

「開店半年イベントをしましょう!」と神さんに持ちかけたのは、Seesaw Books開店の思いに共感した竹田風子さん。「なんでもやるのでイベントも手伝いたい!」と申し出て以来、店の強力な助っ人になり、今回も「神さんの笑顔を見たくて」企画した。
 
当日はSeesaw Booksクラウドファンディングの仕掛け人であるプランナーのさのかずやさんをゲストに迎えたクロストークから始まり、後半は神さんと東京・神楽坂「かもめブックス」オーナーの柳下恭平さんの2人がホストを務めるポッドキャストプログラム「ブックブックこんにちは」の公開収録が行われた。

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第一部は神さんとさのさんのクロストーク。

第一部は神さんとさのさんのクロストーク。さのさんは現在オフィスを北18条に構え、Seesaw Booksのご近所さんになった。★画像提供 Seesaw Books(★マークは以下同じ)

開店半年が過ぎた現在の気持ちを聞かれた神さんは「書店って本当にすばらしい空間。(始めるという)選択肢に後悔はありません」と即答。一方で「経営はつねに大変。書店業界独自のタスクも多く、スタッフと一緒に走りながら考えている状態です」と本音をのぞかせた。

いまだに評価が高いクラファンは、[札幌に、カルチャーと公共の境界線を溶かす「書店+シェルター」をつくりたい!]というタイトルにも魅力があった。
発案者のさのさんは「神さんの周囲の人にどうやったら共感してもらえるかを考えました」と語り、神さんも「なぜシェルターを始めたのか、いまだに自分でもうまく言語化できない部分がありますが、さのさんはそのぼんやりとした気持ちごと、あのタイトルで届けてくれました」とふりかえった。

この半年間で読書人や著者を招いたSeesaw Books講座を3回ほど企画し、「今後は朗読会や読書会をやってみたい」という神さんの言葉に、この日の参加者から「ゲストハウス併設の利点を活かして参加者をつなぐ合宿もやってほしい!」という意欲的なアイデアも飛び交った。
最後は「まずは継続すること。継続していけば、そこに光があるだろうと感じています」と語る神さんに、あたたかい拍手が送られた。

即席選書会&「ブックブックこんにちはver.本のフルコース」

後半は、神さんと「かもめブックス」の柳下恭平さんが毎週水曜日におすすめ本談義を繰り広げる30分のポッドキャストプログラム「ブックブックこんにちは」の公開収録が行われた。

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柳下さんは、Seesaw Booksの開店準備段階から書店営業未経験だった神さんが頼りにしていた相談役のような存在。
神さん曰く「博覧強記の選書力」と、持ち前の朗らかさでその場を魅了する盛り上げ名人でもある。

鴎来堂の代表でもある柳下さん

書籍校閲専門の校正会社、鴎来堂の代表でもある柳下さん。「Seesaw Books」オープン時には校正基本講座を行った。★

公開収録1本目のゲストはさのかずやさん。柳下さんとさのさんは、Seesaw Booksクラファンのリターンで各自の「選書セット」を提供したこともあり、この日も早速、参加者からテーマを募り、その場で神さん・さのさん・柳下さんがそれぞれ割り振られたテーマのおすすめ本を探す即席選書会が行われた。

選書中の3人。

選書中の3人。イベントのため奥に寄せられた棚と棚の間に体を滑り込ませながら目は真剣!

一体どんな本が選ばれたのか、この様子は4月20日水曜に更新される「ブックブックこんにちは」で配信される。

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2本目の収録は、北海道書店ナビのライター佐藤優子(すみません、これを書いている私です)がゲスト。 料理のフルコースに見立て、ワンテーマ5冊のおすすめ本を紹介する「本のフルコース ブックブックこんにちはバージョン」を神さん・柳下さんと3人で分担して選書した。

テーマは事前に神さんが提案

テーマは事前に神さんが提案。とてもいいテーマだった。

こちらの様子は、4月27日水曜に更新される「ブックブックこんにちは」で配信予定。
「ブックブックこんにちは」の過去回も下記のリンクから楽しめるので、ぜひチェックしてみてください!★

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進行の大役を果たした●●風子さん

Seesaw Books愛たっぷりの企画・進行の大役を果たした竹田風子さん。おつかれさまでした!★

【好評発売中!リトルプレス「本のフルコース」最新情報】

北海道書店ナビから生まれたリトルプレス「本のフルコース」が2022年3月末に完成した。

本のフルコース  選書はひとを映す鏡

本のフルコース 選書はひとを映す鏡
佐藤優子
文庫サイズで全64ページフルカラー。本体価格1000円+税。
購入や取り扱いに関心がある方は下記の著者までご連絡を。


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【4月18日時点での販売店一覧】
  • 弘栄堂書店パセオ西店 本書にも登場!
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  • ものがたり広がる書店 ラボラトリーハコ
    https://www.facebook.com/labohaco
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    https://camenosima.com/
  • ダイヤ書房 内 ヒシガタ文庫 https://hishigatabunko.com/
  • 砂川市の本屋 いわた書店 
  • オールドスタイルホテル函館五稜郭5階に入る
    クラフトショップ「そらのAger」
  • 埼玉県熊谷市のブックスアパートメント「太原堂」
    棚オーナー「白黒ええやん」さんの棚
    https://book-store-3807.business.site/
  • 東京都大田区のシェア型本屋「ブックスタジオ」
    棚オーナー「はいくや」さんの棚
《リトルプレス「本のフルコース」目次や中身を一部公開!》

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